家の日当たりはどう工夫する?

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環境省のホームページによると、「日当たり」は持ち家(戸建)を選ぶ際に重要となる項目の第3位にランクイン※1。多くの人が「日当たり」を重視して家を選んでいることがわかりますよね。

今回は各方角ごとのメリット・デメリットや向いている人、日当たりの悪い部屋を明るくする方法についてお伝えします。

※1.参照元:環境省公式ホームページ(https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/jutaku/report/infograffics/?_fsi=2RHC0wY0

どの向きに作るのかで変わる

家の「日当たり」は東西南北の各方角ごとに大きく変わります。

日照時間が長いのは「南向き」ですが、実際に明るさが必要となる時間帯はライフスタイルによってさまざまです。

南向き

「南向き」は最も日照時間が長く、東西南北の中で一番明るく温かい部屋です。

一見メリットだらけのように見えますが、日差しが強いため夏は冷房代がかかり、大切な家具が日焼けする可能性があります。


【南向きのメリット】

  • 夕方まで明るいので、日中は明るい環境下で過ごせて電気の節約につながる
  • 日光で部屋が温まるので、冬は暖房代の節約になる
  • 日の当たる時間が長いため、洗濯物がよく乾く
  • 資産価値が高い

【南向きのデメリット】

  • 夏は他の部屋に比べて暑くなりがちなので、冷房代が上がる
  • 家具やフローリング・本などが日焼けして変色する可能性がある
  • 4つの方角の中で最も人気があるので、家賃や価格が高い

【南向きの部屋が向いている人】

  • 在宅ワーカーや高齢者など、家にいる時間が長い人
  • 小さい子供の子育て中で洗濯の回数が多い人
  • 寒がりで、温かい部屋に住みたい人

東向き

「東向き」は朝陽が最も当たる方角なので、スッキリと健康的に目覚められます。朝方の生活スタイルの方におすすめの方角です。

午前中は明るく日当たりもいいですが、午後からは部屋が暗くなり室温が下がる点がデメリットです。


【東向きのメリット】

  • 朝陽を浴びて起きられるので、体内時計が狂いにくく規則正しい生活が送れる
  • 午前中は明るく日当たりもいい
  • 夏の夜は涼しい
  • 洗濯ものが朝早くから干せる

【東向きのデメリット】

  • 午後は部屋が暗くなり、室温も下がる
  • 洗濯ものは朝に干さなければならない
  • 朝陽がまぶしい

【東向きの部屋が向いている人】

  • 朝方の生活スタイルで、午後はあまり家にいない人
  • 洗濯ものを朝干す人

西向き

「西向き」は午前中はあまり日差しが入らず、午後から日が入ります。長い時間日が当たるので、夕方以降も温かく過ごせるのが嬉しいポイント。

デメリットは西日が眩しく、家財が日焼けしやすいことです。


【西向きのメリット】
  • 朝ゆっくり眠れる
  • 午後から日差しが入るので、夕方まで明るく温かい部屋で過ごせる
  • 午後から洗濯ものを干せる
【西向きのデメリット】
  • 西日がきつい
  • 家具や床、本が日焼けしやすい
  • 夏の午後は気温が上がる
【西向きの部屋が向いている人】
  • 仕事が夜勤など、夜型の生活スタイルの人
  • 夕日好きな人
  • 温かい部屋に住みたい人

北向き

「北向き」は日当たりが悪いので人気がない方角ですが、その分家賃や価格が安いことがメリット。

また一日を通して明るさがあまり変わらないので、書斎や水廻りに向いています。夏は涼しいので、冷房代の節約につながります。


【北向きのメリット】
  • 人気がなく競争率も低いため、気に入った物件に住める
  • 夏は涼しく過ごせるため、冷房代を節約できる
  • 壁紙や家具が日焼けしない
【北向きのデメリット】
  • 日が当たりにくい方角なので、室温が上がりにくい
  • 昼間でも照明が必要な場合もある
  • 冬の暖房費が高くなる
【北向きの部屋が向いている人】
  • 洗濯ものは浴室乾燥機で乾かす人
  • 暑がりの人
  • 日中はあまり家にいない人
  • カーテンを閉めていることが多い人

日当たりを良くするメリット

日当たりを良くするメリットは

  • 暖かい部屋で過ごせる
  • 生活リズムにいい影響を与える
  • 洗濯物を乾かしやすい

の3つです。

暖かい部屋で過ごせる

日当たりを良くするメリットとして、一年を通して暖かい部屋で過ごせることが挙げられます。

冬でも日差しが入ることで、昼間は照明や暖房をあまり使わずに過ごせるでしょう。その結果「光熱費削減」につながるのも嬉しいポイントです。

生活リズムにいい影響を与える

日当たりを良くすると、太陽の光で気持ちよく目覚められます。太陽光には体内時計を整える働きがあるため、生活リズムにいい影響を与えてくれるからです。

夜の寝つきも良くなるので、ぐっすり寝られて活力に満ちた朝を迎えられるでしょう。

洗濯物を乾かしやすい

太陽の光が差し込む部屋は、洗濯物の水分が太陽の熱で抜けてしっかり乾きます。また太陽の熱に含まれる紫外線で、洗濯物の殺菌効果や細菌の増殖抑制なども期待できます。

日当たりのいい部屋は室内で洗濯物を乾かしやすいのもメリット。花粉症や梅雨など外に洗濯物を干せない時期も、室内でしっかり乾かせます。

日当たりを良くするには?

  • 日の光が入る間取りにする
  • 部屋の色合いやカーテンを工夫する
  • 将来的な変化も気にかけておく

の3つの方法があります。

日の光が入る間取りにする

間取りや窓の位置を工夫して、日の光が入る間取りにできます。 たとえば窓の反対側に大きな鏡を付けることで、窓から入った光が鏡に反射して部屋が明るくすることが可能。


周辺状況を観察し、できるだけ日当たりのいい位置に窓を設置するのも一つの手です。 大きな窓を取り付けるのもいいですが、小窓をいくつか設置する方が効率が良く、工事費も安く済みます。


リビングに吹き抜けをつくり、高窓を設置するのもおすすめです。 2階や3階など、より明るさを取り込める部屋をリビングにしてもいいでしょう。


またスキップフロアなど空間のつながりがある間取りにして、窓を適切な場所に付ければ、風通しが良く日当たりのいい空間で暮らせます。

部屋の色合いやカーテンを工夫する

部屋の色合いやカーテンなど、インテリアで工夫する方法もあります。

たとえば白はすべての光を反射するため、壁紙やカーテン、天井、床の色を白に統一することで部屋を明るくすることが可能。 パステルカラーやアイボリーなど淡い色でも十分な効果が得られます。


床を白にすることに抵抗がある場合は、部分的にホワイトのカーペットを敷くのがおすすめです。


家具は目線より低い高さのものを選び、空間に広がりを持たせましょう。壁の暗い部分に間接照明を設置して、隅々まで明るくするのも効果的です。

将来的な変化も気にかけておく

将来の周辺状況の変化を想定することも大事なポイントです。

現在は日当たりが良くても、住んで一年ぐらいで近くに建物が建って、急に日当たりが悪くなったというケースも少なくないからです。


たとえ現在建物が建っていなくても、空き地や駐車場は要注意です。


自身で調査してわからない場合は、 周辺事情を良く知る不動産会社や地域密着型の工務店に、将来的に日差しを遮りそうな建物が建つ予定がないか聞いておきましょう。

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